笠地蔵尊
近鉄大阪線山本駅、すぐ北の辻(山本町一丁目)にあります二体の石仏にはいつも菅笠がかぶせられております。 そのうちの一体は俗に三太塚と呼ばれる半跏地蔵尊で台石に文化六年の銘がみられます。 立止って地蔵の顔をのぞきたくなります。地蔵さんに笠をかぶせるといえば昔話の笠地蔵がすぐ思い出されます。 文献を調べてみますと地蔵さんに笠をかぶせる習俗は南北朝頃にすでに行われていたようであります。
交通安全地蔵
現代の地蔵を代表してここに一体だけ紹介しておきましょう。 近鉄奈良線花園駅の西踏切脇に茶褐色の大きな地蔵さんが立っております。 昭和二十三年三月三十一日午前八時頃近鉄奈良線の上り急行電車が生駒トンネルを出て間もなくブレーキが故障し急速度で花園駅までつつ走り折から停車中の電車に激突し死者四十九人、負傷者多数の大惨事が起った。 この大事故の遭難者の霊をなぐさめ、広く交通事故から人命を守る意味をこめてその年の九月に造立されたのがこの光明地蔵尊であります。
わたしたちの住む河内に一度に数多くの石仏と出会う格好のハイキング道のあるのをご存知でしょうか。 四国八十八ケ所の霊場の各寺院のご本尊をあらわした石仏と弘法大師石像が二体一組で山麓から山の上へ延々とつづきます。 像容や表情の異なる石仏を一体づつ拝みながら歩くのも又楽しいもので急坂も余り苦になりません。 途中涼風に汗を入れながら振返ると河内平野が一望されこころが洗われます。 場所は東大阪市石切の辻子谷(ずしだに)沿いの興法寺への参道(約百八十体)と、八尾市神立(こうだち)から九十九折(つづらおり)の水呑地蔵までの十三街道沿い(約六十体)であります。 一度気軽に歩いてみられてはいかがでしょうか。きっと満足されるに違いありません。